Q 公益法人が営利企業の株式を保有することは、厳しく制限されているそうですが、詳しく教えて下さい。また保有できる場合があるのかもあわせてお教え下さい。
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A 公益法人の株式の保有等は、「指導監督基準」6-(1)の理由による保有を除いて従来から原則禁止となっています。
つまり、運用財産の管理運用で、公開市場を通じたポートフオリオ運用であること、財団法人において、株式を基本財産として寄付された場合、以外は株式の保有等は出来ません。
上記以外の理由で株式の保有を行っている公益法人は、原則として、平成11年9月末までに処分しなければなりません。
不特定多数の者の利益の実現を目的とする非営利の法人である公益法人が、営利企業に不適切な資金援助をしたり、施設の無償貸与をしたり、その他過度な経済的利益の供与を行ったりして、実質的に営利企業の経営を行うことは許されません。
このことは、公益法人は、当然に営利企業を設立してはならないし、公益法人の理事がその公益法人を代表して営利企業の設立発起人となったり、営利企業に出資を行うこともできないということにつながります。
「「指導監督基準」5、財務及び会計(5)」では、「運用財産の管理運用は、当該法人の健全な運営に必要な資産(現金、建物等)を除き、元本が回収できる可能性が高くかつなるべく高い運用益が得られる方法で行うこと。」と記載されています。
つまり元本回収の可能性が高い運用方法が要求されているわけです。
また「「指導監督基準運用指針」6株式の保有等」では、原則として(例外はあります)営利企業の株式保有を行ってはならないとしています。
例外的に株式の保有ができる場合は以下のケースに限定しています。
1.運用財産の管理運用の場合で、元本が回収できる可能性が高く、かつ高い運用益がえられること。管理運用であることを明らかにするため、公開市場を通ずるポートフオリオ運用であることが明らかにされている必要があります。
2.財団法人において、設立時または設立後に基本財産として寄付された場合。
この場合所轄官庁は、財団法人としての適切な活動等のため、寄付を受けた財団の理事と、その営利企業の関係者との関係、株式等の寄付の目的、基本財産の構成について必要に応じて適切な指導等を行います。
以上二つの場合に、公益法人は株式の保有をすることができますが、この場合であってもその営利企業の全株式の2分の1を超える株式の保有を行うことはできません。
上記1、2の理由で株式保有を行っている場合で、全株式の20%以上の株式保有をしている場合には、「指導監督基準運用指針」によると、毎事業年度の事業報告書にその営利法人の概要として、事業年度末現在次の事項を記載することになっています。
1.名称
2.事務所の所在地
3.資本金等
4.事業内容
5.役員の数及び代表者の氏名
6.従業員の数
7.当該公益法人が保有する株式等の数及び全株式等に占める割合
8.保有する理由
9.当該株式の入手日
10.当該公益法人と当該営利企業との関係(相互取引の有無、人事関係、資金援助等)
なお平成10年の「公益法人に関する年次報告」でつぎのことが追加されました。
株式の保有が認められない場合で、現在保有している株式等は原則として、平成11年9月末までに処分しなければなりません。
必要な努力を行ったにもかかわらず処分が困難な株式を保有している場合は、原則禁止の考えの中で、さらに検討をするとされています。
この場合はその公益法人の名称、保有している株式、保有理由を、毎年度「公益法人に関する年次報告」に記載してその実態をあきらかにします。