確定申告書を提出した後で、申告額が過少であることに気付いた場合には、その申告について税務署の調査により税額等が更正されるまでは、先の確定申告書を修正する修正申告書を提出することができます。この場合には増加法人税とともに延滞税を納付しなければなりません。
これとは逆に申告額が過大であった場合には、法定申告期限から1年以内に限って、税務署長に対して税額等の減額の請求、いわゆる更正の請求をすることができます。この場合は税務署長等が調査して、減額更正するか否かを決定します。
解説
1 申告額が過少であった場合
確定申告書を提出した後で、計算の誤りにより税額を過少に申告してしまったことに気付いた場合には、その申告について税務署長等による更正があるまでは、確定申告書の税額等を修正する納税申告書を提出することができます。この場合の納税申告書を修正申告書といいます(税通19条)。
修正申告書を提出できるのは、次のいずれかに該当する場合です(税通19条1項)。
① 先の申告書に記載した納付すべき税額に不足額があるとき
② 先の申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき
③ 先の申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき
④ 先の申告書に納付すべき税額がないと記載した場合に、納付すべき税額があるとき
修正申告により、納付税額が増加する場合には、その増加した税額とともに遅延利息に相当する延滞税を併せて納めなければなりません(税通60条1項)。
この延滞税は、法定納期限の翌日から修正申告により増加した法人税を納付する日までの日数に応じて、増加法人税額に次の割合を乗じて計算します(税通60条2項)。
納期限の翌日から2ヶ月を経過する日まで 年「7.3%」と「前年の11月30日の公定歩合十4%」のいずれか低い割合
納期限の翌日から2ヶ月を経過した日から納付する日まで 年14.6%
また延滞税の他に、修正申告により増加した納付税額の10%(増加税額が先の申告税額と50万円とのいずれか多い額を超えるときは、その超える部分については15%)の過少申告加算税が課されます(税通65条1項)。
ただし、修正申告書の提出が、税務当局の調査があったことにより更正があることを予知してされたものでないとき、つまり自主的に修正申告書の提出がなされたときには、過少申告加算税は課されません(税通65条5項)。
2 申告額が過大であった場合
確定申告書を提出した後で申告額が過大であったことに気付いた場合には、法定申告期限から1年以内に限り、所轄税務署長に対し税額等を減少させるよう請求、いわゆる更正の請求をすることができます(税通23条)。
更正の請求は次のいずれかに該当する場合にすることができます(税通23条1項)。
① 先の申告書に記載した課税標準等または税額等の計算が国税に関する法律に従っていなかったことまたは当該計算に誤りがあったことにより、納付税額が過大であるとき
② 先の申告書に記載した純損失等の金額が、①に述べた理由により、過少であるときまたはその金額の記載がなかったとき
③ 先の申告書に記載した還付金の額に相当する税額が、①に述べた理由により、過少であるときまたはその記載がなかったとき
更正の請求があった場合は、税務署長はその請求に係る課税標準等または税額等について調査し、更正をする旨または更正すべき理由がない旨を請求者に通知することになっています(税通23条4項)。
更正により、還付すべき税額があれば還付されます。還付金に対しては、一種の利息に相当する還付加算金が加算されます(税通58条)。 |