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自社製品を国等に寄付した場合の取り扱い

 ワクチン接種された方も徐々に増えていき、ようやく少し先が見通せる状況になりつつある現状ですが、そんな中、自社製品(マスクや消毒液等)を国や地方公共団体に寄付したという会社様もいらっしゃるかと思います。今回はその時の税務処理についてお知らせしたいと思います。
 
 まず寄付金の基本的な考え方ですが、「寄付金とは、内国法人が行う金銭その他の資産又は経済的な利益の贈与又は無償の供与をいい、その価額は、金銭以外の資産(以下、現物資産といいます)については贈与の時、経済的利益についてはその供与の時における価額によるものとされ、現物資産を贈与したときの寄付金の額は、その現物資産の帳簿価額ではなく、時価で計算する」ことが原則になります。
 このため、例えば時価100、帳簿価額40の現物資産を贈与して、会計上、「寄付金40/棚卸資産40」と仕訳した場合には、税務上においては、時価100で贈与したものとして、譲渡益計上漏れ60の益金参入、寄附金認容額60の損金参入が行われる結果、一般寄付金の場合は、寄附金損金不算入額(例えば50)の加算が生じます。
 今回は、寄付金の損金算入額に特例が設けられている法人税法第37条3項に規定する国等への寄附金等に該当しますので、上記の寄附金損金不算入額の加算調整は必要なく、所得金額は変動しません。
 ところで、自社製品を国等に寄付する場合でも「時価評価」が必要になりますが、顧客に対する販売ではなく、棚卸商品の贈与であることを考えると、利益を見込んだ販売価格ではなく、棚卸評価額をもって寄附金の支出額を計算することとしても差し支えないものと考えます。
 
 様々な形でこのコロナに打ち勝とう(コロナ対策に貢献しよう)と思ってらっしゃる企業の方も多いと思います。そんな時、税務上の取り扱いが気になるということがありましたら、是非、税理士法人優和までお問い合わせ下さい。

東京本部 木村