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クリスマス

私は基本的にテレビを見ないので、家にいる時は本を読んでいることが多い。クリスマスが近づき、町が活気付いてくると、「今年も沢山の本を読んだな。」という想いと同時に、毎年ある小説の一節を思い出す。

『私は幸せになりたい。長い間川底をさらい続ける苦労よりも、手にした一握りの砂金に心うばわれる。そして、私の愛する人達がすべて今より幸せになるといいと思う。』

人生において努力は、過程であり目的ではない(と私は思う)が、時として人は努力や苦労そのものを美しいと言う。しかし、その美しさは決して『砂金』の美しさにかなうものではない。自分が心から欲するものと、その代償として支払うものとの間でバランスをとりながら、いつでも『砂金』を美しいと感じられる、真っ直ぐな心を持ち続けたい。

私は、人間は自分の力でしか幸せになれないと思う。自分の幸せを決めるのは自分以外にいないと思うからだ。だから、自分の大切な人達が今より少しでも幸せになるようにと、クリスマスの頃にこの小説の一節を思い出しながら、毎年そう願う。

(2003.12.19 M.W)