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上海を想う

どもの事務所で昨年、中国の上海に研修旅行に行きました。その時の話です。
自由時間を利用して、5人でマイクロバスを借り切って観光しました。

私がネットで調べたコースだったのですが、射撃場とサーキット場等がある総合娯楽施設。
そこがまたスゴい所で、だだっぴろい敷地(東京ドーム10個分以上)に観光客が私達5人しかいないのです。本当に誰もいないんですよ。射撃もオートサーキットも全て貸し切り。射撃に至っては、ふと横を見ると、手榴弾を投げるとか、あげくにバズーカ砲まで撃てるのです(本当に本当)
サーキットなど、5人だけで何周もレースが出来るのですよ。観光地として知られてないうちに是非皆様行ってみて下さい。

…で、ここからが本題。その時のマイクロバスの運転手の話です。日本語など全く話せず、最初から猛烈な不安にかられましたが、本当に親切で人のいいオヤジでした(以下オヤジ)。普通運転手などただ運転するだけですが、日本語も全く解らないのに通訳(ジェスチャーだけだが)してくれて、観光ガイドまでしてくれたのです。そのオヤジのおかげでどれだけ楽しい思いが出来たか…。一緒にメシを食べようと誘った時の恐縮した態度や、美味そうに食うオヤジを見て、ほのぼのとした気持ちになったものです。
その後も野生動物園に回ってもらい(ここも日本のサファリパークの数倍のスリルが味わえる。放し飼いのライオンの背中に乗って写真が撮れるのですよ。もちろん大人のライオンです(^_^;))
その後、他の職員との待ち合わせ場所まで試行錯誤の末に送ってくれたのです。オヤジがいなかったら絶対にその場所まで辿り着かなかった自信があります(笑)

…そしてオヤジとの別れの時です。バスと運転手の貸し切りで、1時間100元(1元は約12円です)という契約だったのですが、こんなに親切にしてくれたんだから…ということで8時間で800元のところを1000元手渡しました。するとオヤジは涙を流さんばかりに喜んで、帰り際に全員と握手をし、名残惜しそうに帰っていきました。何度も何度も何度も振り返り、笑顔で手を振りながら…。名前も知らず、もう絶対に二度と会うことの出来ないオヤジ…。

今中国では、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の影響で、観光業界が深刻なダメージを受けているとのことです。あのオヤジ…ちゃんと生活できているのかなあ…。

(2003.6.6 T.K)