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たそがれの季節

『10月はたそがれの国』と言う題名の本があったが。

季節の変わり目、特に秋が深まり行く頃などは。空気も、空も、風も、そして漂う光や匂いも。どこか、どっちつかずと言うか戸惑いが感じられて。その輪郭の曖昧さが優しく感じられもする。そんなものを愛しく思えるのは、そんな表現が数少なくあるのは、白黒をハッキリさせるだけが総てではないと教えてくれている気もする。

しかし。そんな季節の終わりに訪れる意思表明の機会、権利。そこにはある程度、ハッキリとした思いで臨まねばならないのだと。そう心する、たそがれの季節の日々である。

東京本部 本多