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決算業務の大変革と当事務所の対応について(関与先様へ)

会社法が100年ぶりに改正され、それに伴い会計も大変革を迫られました。
それに対する当事務所の姿勢を関与先にお知らせするお手紙です。

関与先各位

平成18年7月

決算業務の大変革と当事務所の対応について

税理士法人 優和  渡 辺 俊 之

拝啓 酷暑の候、貴社いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、会社法が本年5月に100年ぶりに改正され、それに伴い会計も大変革を迫られました。
今までのような、税務署さえよければよいと言った決算書作りではなく、一般に公正妥当な会計処理の基準に基づいた決算書であるということを、強く決算面に意思表示せねばならない仕組みとなりました。
決算書も従来は、貸借対照表と損益計算書を作成すればよかったのですが、今後はこれに加えて、
①、「株主資本等変動計算書」の作成が新たに義務づけられました。
②、「個別注記表」という書類が別途作成する必要が生じました。

上記①の表に、新たに加わる部分があると、会計事務所としては、対応に大わらわです。
上記②の「個別注記表」こそ、経営者としての姿勢を対外的に表明する場所であり、
「一般に公正妥当な会計処理の基準に基づいた決算書」であることを、意思表示する場所になりました。
「個別注記表」の中の「重要なる会計方針等」は経営者自らが作成するものではありますが、会計事務所としては、その作成の主導的役割を担いながら指導する立場に置かれております。
従って、ここに表示されている内容こそ、経営者の「財務諸表の読者」に対する「姿勢の発露」の場であります。
「財務諸表の読者」は税務署ばかりではありません。株主はもちろん、金融機関、リース会社、取引先等々様々です。
「銀行から借入しないから、貸借対照表の見てくれはどうでもいいよ!」という経営者もたまにおります。でも新規取引先から財務諸表を要求されて、あわてて体裁の良い財務諸表作りを要求されたりしたこともありました。
私ども会計事務所は、経営者の「財務諸表の読者」に対する「姿勢の発露」の場としての、新しいスタイルの決算書作りに最新の注意を払っていこうと考えます。 新たな決算書への対応に、従来に比し莫大な時間が、掛っているのも事実です。

個別注記表は、会社法上の株式譲渡制限会社の場合、3項目の注記が要求されていますが当事務所ではそれ以外の項目も注記するようにしております。
リース会計の処理、繰延税金資産が計上されていない場合は、何故計上されていないのか、退職給付引当金や、賞与引当金が計上されていない場合には、何故計上されていないのか、等々該当なき処理の場合も全て記載しております。
何故ならば財務諸表は財務諸表の読者に対する経営者のメッセージ伝達の場であり、経営者の財務諸表に対する「思い」を表現する「場|と言えるからであり、従って、個別注記表を読んでもらえば経営者の姿勢も分かるからそのように指導していこうと考えております。
以上、会社法が100年ぶりに改正され、それに伴う会計の大変革に対する当事務所の姿勢を述べさせて頂きました。税務会計一辺倒の決算書作りからの決別宣言であります。

敬具